カテゴリーアーカイブ: レポート
2013年8月25日(日)第59回日本母親大会
日本母親大会 第29分科会
【映画「放射線を浴びたX年後」を観て、制作監督と語る】
映画上映と伊東監督による講演が開催されました!
日本母親大会は、ビキニ事件がきっかけに生まれた母親たちの全国組織。毎年開かれる全国大会には、全国各地から母親たちが集まり、30くらいの分科会に分かれて学習・交流します。今回「X年後」の分科会には早くから予約が殺到し、定員が溢れ調整が大変だったとか。通常、一つの県から数十人の参加があり、そのなかで数人ずつ分科会に参加されるそうです。
上映開始時には「スクリーンが小さい?」「DVDがない?!」
緊急事態に、監督は急きょ、映写技術屋さんに。開始時、参加者の指示を受けながら準備を続ける監督を司会者が紹介。「こちらで準備をしていただいているのが…」と紹介され、技術屋さんが立ち上がり振り返ると、大きな歓声と拍手が。 。。
ドタバタのスタート。
みなさん、映画が始まるとスクリーンに釘づけに。
核実験が行われている最中の船上での食事の場面や、検査打ち切りの場面などでは、ざわめきがおきることも。
上映が終わり、伊東監督からTV放映とその反応や映画化への経緯をお話ししてお昼休み。
休み時間中は監督のサインを待つ行列が途切れないほどでした。
午後は会場からの感想や質問を受けるかたちでの交流。
山下先生や高校生ゼミナールの活動、核の平和利用、海の汚染、メディアの役割…などなど。いのちを守る母親たちからの質問や感想が多く寄せられました。
参加者からは、「改めて、私たちはまたこういう過ちをおこさないように、過去に目を閉ざさず、しっかりと歩んでいきたいと思った」という感想が多く寄せられました。
北から南から集まった約350人!
全国の母親たちが「X年後」と監督の思いを各地に持ちかえっていかれました!
~ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました~
【2013年日本民間放送連盟賞 特別表彰部門「放送と公共性」《最優秀》】
日本民間放送連盟賞の特別表彰部門で長年にわたる取り組みが最優秀に選ばれました!
≪「1954年・忘れられた被ばく」の真実を伝える『X年後』テレビ番組と自主映画上映活動≫
【受賞理由】
1954年にアメリカが太平洋ビキニ環礁で行った水爆実験によって、当時1000隻以上のマグロ漁船が被ばくし、
日本全土に放射性降下物が降り注いだ。しかし、その事実はいつの間にか「第五福竜丸」1隻の被害とされ、
そのほかの被ばくは歴史から消えていった。南海放送は9年前から番組を通じて、この事実を世に問いかけてきた。
東日本大震災後、一連の番組素材を再編集したドキュメンタリー映画を制作し、これまでに全国100か所以上で
自主上映活動を続けている。
視聴者が知りえない問題を掘り起し粘り強く報道し続けてきたことに加え、上映活動による広がりも高く評価された。
<日本民間放送連盟賞とは>
番組、CM、放送技術の向上と、放送活動のより一層の発展を図ることを目的に、
日本民間放送連盟(民放連)が1953(昭和28)年に創設した賞です。
「放送と公共性」は、平成18年に新設され、放送の公共性を強く意識しながら
民放各社で取り組んでいる企画や開発の事績に対して贈られます。
民放連の会員である全国の民放各社から参加のあった番組・事績を対象に
毎年1回実施し、優れた番組、優秀と認められた事績を顕彰しています。
表彰は、毎年秋に開催する「民間放送全国大会(民放大会)」の式典席上で行われます。
*民間放送連盟賞 2013年(平成25年)入選作品・事績一覧
http://www.j-ba.or.jp/category/awards/jba101257
※NNNニュースでも紹介され、下記のサイトからニュース動画を見ることができます!
2013年8月24日(土)アップリンク・ファクトリー
【特集「夏の終わりの自由研究-繋がっていく面白さ、映画で学ぶ2週間」】
http://www.uplink.co.jp/movie/2013/15896
特集初日の8/24(土)午後の「X年後」上映後、午前中に上映した
映画「ヒバクシャ」の鎌仲ひとみ監督と伊東英朗監督がトークをおこないました!
2003年「ヒバクシャ」制作以来、長きにわたり放射能問題を取り扱ってきた
鎌仲ひとみ監督は、映画「X年後」には推薦コメントもお寄せいただいています!
長きにわたり取材を続けてきたお二人。制作にかかわって抱いた思いや共通点などを語り合いました!
鎌仲ひとみ
私は初めてイラクに映像をとりにいったときに、目の前で死んでいく子どもたちに何もできない、そうやって命が奪われていいわけはない!と思った。じゃあ何が出来るのかと、映画で伝えることを考えた。
現場に行って聞いていくからこそ、直感的に感じられることがある。そういう意味で「X年後」は、地道に実証的に、聞き取りというね、基本の基本を足で稼いで、泥臭くやっているところがすばらしいと思う。観て終わりにせず、映画を観たら話し合ってもらうような働きかけを続けていくことが大事…これからですよ!
伊東英朗
僕は、8年の取材を通して現実に直面してきた。
生存者の話や遺族の話から、どう考えても被ばくが原因なのでは、と思う事ばかりだけれど、僕は医者でも科学者でもないし、あるものをあるとして伝えていくしかない。これまで機密文書や公文書をもって、事件を裏付けるということを一生懸命やってきたが、結局のところは解明されぬまま。。。
聞き取り取材は、ローカル局の私たちができることの精一杯。
事件から60年が経過しているが、これからも地道な取材を続けていこうと思う。
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会場からの質疑応答での、高校の先生からの「子どもたちの研究などにも取り入れられると良い」というお話を受け、鎌仲監督からも「【森の聞き取り甲子園】があるので【海の聞き取り甲子園】もいいかも」というアイデアも生まれるなど、伊東監督の思いの実現に向けてエールがおくられました!
~ご来場いただいたみなさま、ありがとうございました~
2013年8月18日(日)高知県室戸上映会
「X年後」の舞台にもなった高知県室戸市にて自主上映会が開催されました!
上映会は、かつて元漁労長なども務めた室戸市在住の山田勝利さん(75)のよびかけによって取り組まれました。
「私も海に命を預けた男だ。俺たち漁師がこれまでどれだけ大変ななかで生きてきたか、あまり知られていない。
同じ漁師仲間同士の心意気で上映したいと思った」
そして、
「室戸は漁業をつくりあげたまち。上映するには、遺族はもちろん地元の人たちに十分理解してもらったうえで
行わなければならない」と、遺族や関係者、関係団体など各所を一軒一軒訪ね歩き、元乗組員の妻らはじめ、
地元の多くの方々の協力を得て、1日3回の上映会が実現しました!
元漁師さんやその家族らはじめ、市役所職員、老人会、観光協会、超党派の議員さん、地元の名士…などなど、
幅広い方々の力を集結して実現。後援には室戸市も。
■1回目:ニューサンパレスむろと(ジョン万ホール)
山の上にある、元国民宿舎のニューサンパレス室戸で定期的に行われている【室戸健康大学】にて上映。
朝早くからバスに乗って、室戸市民はじめ、高知市などからも続々と参加者が集まりました!
上映前、実行委員長の山田さんから、映画のあらましと、山下先生や伊東監督からのメッセージの代読。
上映後、多くの方々から「私の親戚も乗っていたのよ」など、声が寄せられました!
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■2、3回目:室戸市保健福祉センターやすらぎ きらきらホール
1回目同様、2、3回目も上映前に伊東監督からのメッセージを読み上げると、
会場のいたるところから、すすり泣きが聞こえてきました。
*監督から「室戸のみなさんへのメッセージ」→こちら(クリック)
上映中は、見知った顔や土地、懐かしい風景などに、たびたびざわめきが起こるなど、
地元ならではのリアクションがありました。映画の登場人物や関係者、そして、
新たな当時の漁師さんなども参加し、地元のみなさんとお話をしながら鑑賞する場面も。
帰りには、「知らなかったけど、気になっていた」「うちのお父さんも乗っていた」
「事実を知り、あ然とした」など、多くの声が寄せられました!
計3回の参加人数は、350人以上。
参加した室戸市民のなかには、初めて事実を知る人が大多数で、とても貴重な上映会となりました。
■上映会を終えて、山田勝利さんより
「上映後、名乗りをあげる人が後を絶たない。
当日参加できなかった当事者や関係者にも、口伝えで伝わっている様子。
上映には市役所なども一緒に取り組んだので、これからも調査解明に向けて
一緒に動いていける可能性が出てきた。…室戸のとりくみは、これからです」
2013/8/11(日)
〈第11回 世界自然・野生生物映像祭〉【審査員特別賞】を受賞!
http://www.naturechannel.jp/JWFF2013J/about-us.html
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制作・者の規模に関わらず、作品力重視という、海外で最も注目を集めている
環境系映画祭で、映画「X年後」が審査員特別賞を受賞しました!
【第11回 世界自然・野生生物映像祭】
地球環境保護への理解と関心を高めることを目的に隔年、富山国際会議場で開催され、
毎回、国内外から多くの参加者が集います。
今年は、世界39か国303作品の応募の中から46作品が選ばれ、4日間、5スクリーンで上映されました!
【作品評】‘X’Years Later ~放射線を浴びた~X年後
マーシャル諸島の水爆実験の被害の真実を、60年以上経ったいま
明らかにしたスタッフの情熱と、謙虚で誠実な姿勢に頭が下がります。
フクシマ第一原発事故を体験した今の私たちに執念の記録ともいうべき
この作品は貴重な啓示として迫ります。
~賞を励みに、国内外への上映の輪を広げていけたらと思います!~
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