放射能を浴びた[X年後]

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【レポート:中津川映画祭 日本映画復興奨励賞受賞記念上映 】

カテゴリー:トピックス, レポート

2013年9月15日(日)

【 中津川映画祭 日本映画復興奨励賞受賞記念上映 】
http://www.vee-com.ne.jp/~n-cinema-j/

映画公開から、ちょうど一周年にあたる9/15(日)。
30数年前に映画館がゼロとなった中津川市で、10年以上続く市民ボランティア
による映画祭での上映&トークに伊東監督が愛媛から駆けつけまし た!

   

当日は台風が近づくなか、多くの参加者にご来場いただき、映画をご覧いただきました!

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【伊東監督のお話より】
最後までご覧いただき、ありがとうございました。

ラストシーンの波の音を聞きながら、いろいろなことを考えられたのではないでしょうか。あの海は高知の海ですが、ビキニの海につながっています。

よく「なんでこんな古い話…」と言われることもありますが、逆なんです。「今まさに知らなければならない事件」だと、僕は思っています。

アメリカによっておこなわれた核実験は、終戦翌年の1946年から1962年まで、100回以上におよびます。船上だけでなく、海の汚染、そして 大気中…私たち一人ひとりも何らかの形で影響を受けているといえるのです。いわゆるビキニ事件はそのうちのひとつなのですが、「第五福竜丸事件」や「3.1ビキニデー」と呼ばれてきたなかで、その他の被害の存在が薄まっ てしまったことも事実です。被ばくの問題は「その日・その時」だけでなく10年20年…と続くもの。メモリアルな日を作ることはピンポイントで記憶に残る反面、矮小化を招く恐れがあります。

当時、この日本で高濃度の放射性物質が測定されたことは新聞にも載っていました。でも、政府の公文書には今のところ確認されておらず、この事件の真相は全くもって未解明のままです。何も知らずに亡くなっていった人たちや親族、いまも苦しむ人たちの救済に向け、事件解明が急がれます。例えば日本海側のどの港でも、お年寄りに声をかければ当事者が見つかります。

「あのとき船に乗ってた」「第五福竜丸が近くにいたよ」とかいう話が聞けたりします。そういう人たちを探し出し、最終的には政府に調査窓口ができるといいと思っています。

 

 

上映が始まって今日で一年が経ちますが、上映会にはできるだけ伺って、こうしてお話をさせていただいています。
これから、一緒に輪を広げていただけたらと思います。

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参加者のなかには、赤ちゃんを抱いたお母さんの参加も。上映後長蛇の列のサイン会では一人ひとりとお話。

「私の周囲でも上映会を企画したい」「お話もとても良かった」と声をかけていただきました!

 

*主催の<中津川映画祭実行委員会>は、「X年後」も受賞した日本映画復興賞をともに受賞した団体。
今回は同受賞作品「希望の国」「いわさきちひろ~27歳の旅立ち」を一挙上映!という企画でした。
http://www.vee-com.ne.jp/~n-cinema-j/

~台風の近づくなかお集まりいただいたみなさま、主催していただいたみなさま、ありがとうございました!~

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